【試行錯誤】シニア世代へのスマホ導入で気をつけること


高齢者へのスマホ導入に頭を悩ませている人は多い。私もその一人だ。
スマホ導入の転機が3Gの2024年廃止に伴いガラケーも変化してくること。そしてスマホの出荷が多いのかガラケーがどんどん店頭からなくなっていく。
焦った高齢者がまず頼るのが、娘息子世代。無碍にもできないので、自分で勉強をしないのに態度だけは上から目線の親世代に若干怒りながら(私の場合)仕方がなく対応している。
その過程で気をつけた経験、調べて役立った内容をメモっておく。

高齢者を食い物にしようとする業者から守ってあげてほしい

冒頭で、「自分で勉強をしない」と書いたが、たいていの高齢者は、近い将来、自分が使っているガラケーが使えなくなることを知り、それなりに情報を集めようとしている。
そして、それに乗っかってくる業者もいる。

  1)廃止を連絡してくるキャリア

スペックもよくわからない簡易化したスマホを最低価格でかでかと書いて宣伝してくる。しかもシニア割引きで安くなっているようにして売り込んでくる。値段とスペックが比較できない高齢者は、現在の価格とさほど変わらないようなうたい文句にのせられ契約してしまうだろう。
私の両親の場合は、乗っかっていれば現在の支払いが倍になるところであった。

  2TVCM

安売りを得意とするTVやラジオのCMが次に危険だ。高齢者に使わせている動画を巧みに使い、孫の写真が送られてくるなど理想像のような雰囲気で誘ってくる。格安SIMの値段を知っている私からすると、乗っかると法外な契約を結ばされるようにしかみえない。こちらも値段とスペックが釣り合わない。
 

スマホに変えたい理由と使い方を聞く

①月にどのくらいの時間と頻度電話をするのか
②ネットは使うのか
③動画閲覧や写真の管理などやりたいと思っていることは
④予算は
 
ただこれを聞くのが結構苦労する人は多いのではないか。知識量として、息子娘のほうが多く、勘ぐられると思うのか尋ねていることに答えないシニア世代。自分のものでないのに一緒に考えてあげているのになぜ質問に答えないのだとだんだんヒートアップしてくる。
ただ、シニア世代が、スマホを使うことにチャレンジしたいという気持ちを汲み取ってあげることが必要であろう。

通信業者

長らくキャリアの携帯を使っていない私は、格安SIMの業者も含めて通信業者を選定した。通信業者は、「2」で聞き取りをしたニーズに合った業者にすべきだろう。
電話かけ放題プランを打ち出していても通信費を安く抑えている業者もあるので、情報収集を行い選ぶとよい。

機種の選定

機種については、いろいろな意見があるが、私はiPhone8にした。iPhoneが良いとする書き込みサイトも多く、その理由がいざというときに教えてあげられる(教えてもらえる)からだということだ。iPhoneでなくとも教えてあげる人と、同一機種をシニア世代に購入してもらうというのは手である。
たしかに、アンドロイドでも、先述した高齢者用スマホでも、結局わからなくなり、息子娘世代に聞いてくるのが関の山だ。アンドロイドは機種ごとで扱いに若干の違いがあり、高齢者用スマホについては、息子娘世代からしたら未知のものだ。教えるには勉強しなければならない。忙しいのになぜ勉強までして教えないといけないのかとヒートアップしてくることが目に浮かぶ。あまっていたからだといえばそれまでだが、iPhone8にはホームボタンがある。何か困ればホームボタンを押せばたいていのことは収まる。そこが高齢者もといシニア世代にはよいと考えた。効果は追って報告したい。

機種の基本設定

 1iPhone8なのか

たまたま、私の機種変更ともかななったので、私の古いiPhone8を格安SIMで運用し、お試しで使わせることにした。使えなかったら理由を考えたうえで、スマホをあきらめてもらうのも手だ。数年契約を結んだ後に解約すると不利益が大きいが、お試しだとこのあたりの不利益が減少する。 以下シニア世代向けに私が工夫した内容だ。

 2ホーム機種画面の工夫

他のサイトの意見なども参考にしたが、写真のように、トップの一画面に必要なアプリを集中させた。



右スライドした2ページ目にいらないアプリを手中させようかとも思ったが、画面をスライドすることで混乱が生じることを考えると、いらないけど消せないアプリやさわってほしくないアプリは1枚目のページに「使わない」などのフォルダー名で集約しておくとよいと思い調整した。

 3文字の工夫

老眼によって見づらさがあることは容易に想定できる。文字を太く、大きくした。「設定」からアクセシビリティや画面をさわると容易に調整することができる。
そして文字入力は、主に若者世代が行っている「フリック」ではなく、 「トグル入力」いわゆる「ガラケー打ち」が使える容易にした。
なお、初期設定では、 「トグル入力」ができるようになっている。

基本操作

 1ホームボタンをうまく使えない

画面設定など準備万全で臨んでも予想外のところでつまずく。ホームボタンを押すといろいろなアプリを閉時ることができたりと便利なボタンだが、高齢者に押してもらうと、Siriがでてくる。理由は、長押しをしてしまうのである。ワンプッシュを軽く行うことができないのである。
結果的に、ホームボタンを使って尻が出てこないように設定(「設定」→「Siriと検索」→「ホームボタンを押してSiri・・」をOff、同じく「ロック中にSiriを許可」をOff)した。
これによって長押しをしてもSiriが出ないので混乱せずにすむようになった。

 2画面タップで混乱

ホームボタンのワンプッシュと同様に、画面でアプリをタップすると、アプリがふるえ編集画面になる。そう、タップではなく長押しをしてしまうのである。
この問題については、タップすることをひたすら練習することと、おかしな画面になったらホームボタンを押すように伝えると何とか回避できるようになった。
しかしながら、喜んでいたのもつかの間、翌日には、LINEを長押ししてアプリを削除してしまったようである。
アプリを削除に対して、対策を打った。次のように設定すると誤って長押ししても、アプリを消すことはできず、万が一長押ししてアプリの削除を選んだとしても、アプリはライブラリへ移動するだけになる。
 ※iPhone(ios12以降):
 「設定」→「スクリーンタイム」→「コンテンツとプライバシーの制限」
  →「コンテンツとプライバシーの制限のスイッチをON」→ 「iTunesおよびApp Storeでの購入」
  →「Appの削除」→「許可しない」を選択
前途多難。タップと長押しの感覚が定着すること、おかしな画面が出たらホームボタンを押すという対応ができるようになるのには相当な時間がかかるかもしれない。

 3スライドによる処理がなかなかできない

着信を受ける、電源を切るなどの際、画面に出たマークをスライドさせることが求められる。これができないのである。画面にはマークとそのマークをスライドする道筋がつけられているが、マークをプッシュしてみたり、マークの上に指をおかずに道筋だけを指でこするので結果的に目的が果たせない。マスターには結構時間がかかる。

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