自己採点の結果で諦めなくてもよい理由


理学療法士・作業療法士の国家試験受験者の方に向けて、自己採点結果の受け取り方、合格点に達していないからといってあきらめなくてよい理由と合格発表までの対策について書いておきます。

自己採点結果別

1合格99%間違いなし

いくつかの業者さんが解答速報を出されていますが、どの業者さんの解答速報を使っても合格点を10点以上(178点以上)超えている方は、よほどのことがない限り、合格通知を手にできます。おめでとうございます🙌🙌🙌
はれて、4月からPT、OTです。免許書の申請と登録を忘れないでくださいね😋

2合格発表まで慎重に

どの業者さんの解答速報を使っても合格点に達している。しかし、超えているのは10点
未満
という方は、合格する確率は極めて高いですが、一喜一憂せずに合格発表日を待ちましょう。そして、後述する国家試験問題の検討会へ積極的に活動し、合格点を盤石なものにしましょう。

3合格発表まで不安な日々

いくつかの業者さんの解答速報を使うと、合格点を超えている場合合格点を超えない場合があるという方はどうでしょう。本当に合格発表日まで気が気じゃないと思います。また、ほとんどの業者さんの解答速報で合格点を約10点ほど不足する方は、すでにあきらめモードになっているかと思います。「国家試験 落ちたらどうしよう」「国家試験が不合格になったら、その後どうしよう」と心の声が聞こえてまいります。

ここであきらめてはいけません

なぐさめではありません。本当に合格発表日まで結果はわかりません。発表日を待つしかありません。だけども今から失望だけはしないでください。就職の内定先に結果が出ていないにもかかわらず、自己採点で不合格だと連絡するのもNGです。もちろん就職内定先の職員の方も国試の結果を心配されているでしょうから、連絡は必要です。しかし、現状を正確に伝えるにとどめてください。合否は発表までわかりません。
なぜかといいますと、毎年、国家試験問題の中には、不適切問題除外問題があるからです。

国家試験問題の検討会

1)不適切問題

不適切問題とは、複数の解答が考えられる問題です。
例えば、出題者は「1」を選んだものを正解とするとしていたとします。しかし実際には「2」も「3」も正解と判断できるので、1,2,3のいずれかを選んだ人をすべて正解としましょうという場合があります。
こうした問題が増えますと、解答速報で点数の届かなかった方の点数が積み増しされる可能性が出てきて、結果的に合格点に達する場合があります。

2)除外問題

除外問題とは、解答を抽出できないような問題です。
この問題は、出題しなかったものと扱われます。ゆえに、試験の合計点の母数が減らされます。
例えば、280点満点が279点満点になります。
仮に除外問題に指定された問題を解答者が出題者の用意した答えを選んでなかった場合、間違いが取り消されます。しかし、同時に母数も減ってしまいますので恩恵は小さいです。
除外問題が厄介な点は、解答者が出題者の用意した答えを選んでいた場合です。
合計点の母数が減る代わりに、正解も取り消しになってしまいます。
何が言いたいのかといいますと、不適切問題がたくさん抽出され、除外問題の恩恵を受けることになれば、ぎりぎり不合格点だった人も合格点にかろうじて乗る場合があるということです。ですから、合格発表日まで、自己採点結果だけで勝手に悲観しないようにしましょう。

3不適切問題や除外問題の検討

ちなみに、不適切問題や除外問題の異議申し立てを厚生労働省に行っているのは、日本理学療法士協会や日本作業療法士協会を中心としたいくつかの団体です。これらの団体は、各養成校からの意見を集約し厚生労働省へ問題を提示しています。
自己採点の結果を受けて悲観している受験者の方は、悲観している時間があるならば、ご自分の養成校で国家試験問題の検討会などに積極的に参加し、問題を吟味して、根拠をもって不適切問題や除外問題の提案を上げてください。ひいてはそれが自分たちを救うことになります。

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